3年越しの奇跡!眠っていた築120年の古民家(敷地3,000坪)が理想の買主様に巡り合うまで
1. 10年ぶりの再会と、長年売れ残っていた「隠れた名邸」
以前の職場でお世話になった売主様から、「丹波の古民家を売却したい」と約10年ぶりにご相談をいただきました。 物件は、推定築120年以上、敷地約3,000坪(宅地+畑)という、地元でも名手と呼ばれた素晴らしい邸宅です。
しかし、実は他社でずっと長い間売りに出されているものの、全く反響がない状態でした。詳しく調べてみると、地元の業者さんに依頼はしていたものの、レインズ(不動産流通標準情報システム)への登録はなく、その業者の自社サイトにひっそりと掲載されているだけ。これでは、物件を探している人に広く情報が届きません。
久しぶりにお客さまとお会いできる嬉しさと、歴史ある田舎の物件を任せていただけるワクワク感を胸に、さっそく現地を内覧。丹波市役所などでの徹底した調査をもとに図面を書き直し、物件の魅力を最大限に伝える新しい資料を作成しました。
2. 「露出=成約率UP」を目指し、大手ポータルサイトへ掲載
私には以前、テレビ番組の『小枝不動産』に物件を出させていただいた経験があり、「まずは露出を増やさなければ、成約のチャンスは生まれない」という強い信念を持っています。そこで、すぐにレインズへの登録と、SUUMOをはじめとする各主要ポータルサイトへの掲載を行いました。
すると、地元の業者さんからの問い合わせはパラパラだったものの、SUUMOでの閲覧数が驚くほど急増! 凄まじい反響をいただくことになりました。 ただ、神戸から丹波までは頻繁に通うことが難しいため、内覧希望の皆様にはスケジュールをご調整いただき、数組同日に現地をご案内する工夫を重ねました。
3. 立ちはだかる修繕費用の壁と、売主様と二人三脚の維持管理
露出が増えた一方で、この物件には「大規模な修理が必要で、多額の費用がかかる」という大きなハードルがありました。そのため、だれもが簡単に購入できる物件ではなく、一目見ただけで諦めて帰られてしまう方も少なくありませんでした。
中には「別荘にしたい」「お菓子屋さんやお蕎麦屋さんを開きたい」と真剣に検討してくださる方もいらっしゃいましたが、やはり予算の壁に阻まれ、なかなか前には進みませんでした。
売却活動が長引く中、雨が降り、台風が来たり、地震が起こったりするたびに物件のことが心配になりました。 売主様は宝塚市、私は神戸。お互いに連絡を取り合いながら、「大丈夫かな?」と交代で丹波まで様子を見に行きました。現地に着いては窓を開けて風を通し、敷地前の草を刈る日々。秋には実ったゆずや柿を収穫して売主様にお届けしたことも、今では本当に楽しい思い出です。
4. 「時間がないから頼む!」 100歳のお母様と売主様の想い
この物件の所有者は、80歳手前になる私のお客さまと、100歳になられるお母様の共有名義でした。 「もう時間がないから、なんとか頼む!」
その切実な想いに応えるため、ネット広告だけでなく、知り合いの商売人や建築業者など、あらゆるルートに声をかけ続けました。
結論:アメリカ人・日本人ご夫婦との運命的な出会い
売却活動を始めてから、約3年の月日が流れたとき、ついに奇跡が起きました。
古民家を探していらっしゃったアメリカ人と日本人のご夫婦が、ネットに掲載していた写真を見て一目惚れされたのです。すぐに現地を見学され、その場で瞬時に購入が決まりました。
「土塀も、内装も、自分たちの手で少しずつ直していきます」
そう笑顔で語るご夫婦は、まさに売主様がずっと願っていた「この家を大切に引き継いでくれる理想の買主様」でした。
【担当者より一言】 田舎の物件や大型の古民家は、売り方(露出のさせ方)ひとつで結果が大きく変わります。そして何より、売れるまであきらめずに物件を守り続ける「売主様とのパートナーシップ」が大切だと、改めて実感した素晴らしいお取引でした。