神戸の不動産売却|家族信託を活用した賢い相続対策

〜認知症による資産凍結の回避と、円滑な財産管理・承継のために〜

近年、高齢者の認知症発症に伴う「資産凍結」が大きな社会課題となっています。特に不動産においては、所有者の判断能力が低下すると、売却、修繕、賃貸借契約などの一切の法律行為が困難になります。 本稿では、親御様が居住されているご実家などの不動産を対象に、将来の管理・処分を円滑に行うための「家族信託」の手続きと留意点について解説いたします。

解決のポイント

  • 不動産管理における家族信託の役割
  • 税務・実務上の重要事項
  • 手続きのスケジュール(標準的な期間:約2ヶ月〜3ヶ月)
  • 費用と専門家の選定

お手続きの流れ

不動産売却は、人生における大きな決断の一つです。
確実に売却を進めるためには、手続きの流れを把握しておくことが重要です。
不動産取引についての流れをご紹介します。

  1. STEP
    不動産管理における家族信託の役割

    家族信託とは、信頼できるご家族(受託者)に不動産の名義を移転し、あらかじめ定めた目的に従って、本人のために財産の管理・処分を託す仕組みです。

    ・資産凍結の回避: 万が一、元の所有者(親御様など)の判断能力が低下した後でも、受託者(お子様など)の権限で実家の売却や大規模修繕が可能となります。

    ・居住権の確保: 名義を移転しても、元の所有者が「受益者(利益を受け取る人)」として引き続きその家に住み続ける権利は法的に保障されます。

  2. STEP
    税務・実務上の重要事項

    契約書を作成する際、以下の2点を留意して作成する必要があります。

    ①居住用財産の3,000万円特別控除の適用
    将来、施設入所等の理由で実家を売却する際、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例を適用させるためには、信託契約書の文言が重要です。

    要件: 契約書内に「受益者が居住の用に供する」旨を明記し、実質的な所有権(利益)が元の所有者に帰属していることを明確にします。これにより、信託後も税制上の特例を維持することが可能となります。


    ②維持管理費(固定資産税・修繕費)の信託
    不動産のみを信託対象とした場合、受託者が管理費用を自己資金で立て替えなければならないリスクが生じます。

    対策: 不動産と併せて、数年分の「固定資産税」や「修繕費用」に相当する金銭を信託財産に組み入れます。これにより、受託者は専用の信託口座から適切に管理コストを支払うことが可能となります。※実家だけを託すと、固定資産税を払う時に困ります。「固定資産税の5〜10年分」くらいの現金も一緒に託すのが、スマートな家族信託のコツです

  3. STEP
    手続きのスケジュール(標準的な期間:約2ヶ月〜3ヶ月)

    ・コンサルティングおよび設計(約2〜4週間) ご本人およびご家族の意向を反映した信託契約案を作成します。ここでは、将来の帰属先(最終的に誰に財産を相続させるか)についても決定します。

    ・公正証書の作成(約1〜2週間) 公証役場において、公証人による意思確認のもと「信託契約公正証書」を作成します。これは金融機関での口座開設や、将来の不動産取引における真正性の証明となります。

    ・信託口座の開設および信託登記(約2週間)
    金融機関にて管理専用口座を開設するとともに、法務局にて不動産の名義を「受託者」に変更する登記手続きを行います。
    ※法務局で不動産の名義を「受託者(お子様)」に変更し、銀行で「信託口口座」を作ります。

  4. STEP
    費用と専門家の選定

    ■諸経費の目役(評価額が3,000万円程度の不動産を想定)

    専門家報酬(設計・書類作成): 30万円〜(財産価格の約1%が目安)
    登録免許税(国税): 土地は評価額の0.3%、建物は0.4%
    公証役場手数料: 数万円程度
    予想:合計60~80万円程度


    家族信託には、法務・税務・不動産実務の高度な知識が求められます。

    ・司法書士: 登記手続きおよび契約書作成の専門家であり、法務面での窓口として最適です。

    不動産会社(株式会社佐野): 実際の不動産価値の査定、将来の売却タイミングの見極め、適切なメンテナンス(修繕)の視点から、現実的な運用コンサルティングを行います。

物件の査定・ご不明なことなどお気軽にご相談下さい。

信託登記を行った場合の登記簿

家族信託で不動産を信託した場合、法務局で手続きを行うと、不動産の「登記事項証明書(登記簿謄本)」の記載が変更されます。

信託登記を行った際の登記簿は、大きく分けて「権利部(甲区)」と、信託の詳しい内容が書かれた「信託目録」の2つの部分から構成されます。

1.登記の目的 信託 
  受付年月日・受付番号 令和〇年〇月〇日第〇〇号
  原因  令和〇年〇月〇日信託
  権利者その他の事項 信託目録 第〇〇号

2.信託目録(しんたくもくろく)

登記簿の末尾に、信託契約書の重要なルールを抜粋した「信託目録」が綴じられます。誰が誰のために管理しているのか、どのような権限があるのかが公に示されます。

項目         記載内容
委託者        (母の住所)甲野 母子
受託者        (子の住所)乙野 子太郎
受益者        (母の住所)甲野 母子
信託の目的      
委託者兼受益者の生活、介護及び療養等に必要な資金を確保し、安定した生活を支援するとともに、本件信託財産の適正な管理及び処分を行うこと。

信託財産の管理方法  
受託者は、信託の目的を達成するために、本件信託財産の保存、利用、改良、処分(売却、賃貸、建物の取壊し等)を行う権限を有する。 

信託の終了事由    1. 受益者の死亡 2. 信託財産の滅失または消滅
その他の信託条項   【帰属権利者】(※信託終了後に財産を受け取る人)(子の住所)乙野 子太郎 

物件の査定・ご不明なことなどお気軽にご相談下さい。

VOICE

さまざまな業種のお客様からご好評のメッセージをいただいております。
Googleからの口コミを一部紹介します。

YR
★★★★★

この度は大変お世話になりました。
スケジュールがかなりタイトな取引でしたが流石のフットワーク、処理能力で間に合わせて頂けました。
いつも親身になってこちらの質問や相談にお応え頂き安心してお任せする事が出来ました!
今後も不動産の相談は佐野さんへ1番にお願いしたい所存です。
引き続きどうぞ宜しくお願い致します。


しんいち
★★★★★

佐野さんには、相続した西宮のマンションを売却して頂きました。相続人は7名、意見の相違や日本全国に散らばっているのを整理して頂いて本当に感謝しています。相続人の中には体が悪い人なども居て、早めに高めに売却をとの声も上がっていた中、皆が納得できる値段でお客さんを連れて来てくれたことは全員が喜んでいます。
他の人の為にも頑張って下さい。それでお体気を付けて。ありがとう。

kei takeuchi
★★★★★

安心感とプロ意識が素晴らしいです。 小さな質問にも迅速かつ誠実にご回答いただけるので、大変助かっています。不動産の取引は高額で失敗が許されないため、「信頼できるプロ」と出会えるかが重要だと感じていました。 株式会社佐野さんと出会えて、不安なく進められるようになり本当に嬉しく思っています。プロとして頼りにしていますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


市橋未希
★★★★★

この度は有難う御座いました。色々な制約がある難しい不動産の売買だったと思いますが、契約前には見通しまで詳しくわかりやすく示して下さいました。
親身になって取引を進めて頂き、長年の経験により最善の進め方で私達を導いて下さいました。
全てお任せして進めて頂きましたが、わからないことがあればすぐに教えて下さり不安なことはなかったです。
この度は最初から最後まで本当にお世話になりありがとうございました。また是非よろしくお願い致します。

モコモコ
★★★★★

困ったときはいつも相談させていただき、問題解決してもらってもいます。とっても頼りになります!これからもよろしくお願いいたします。

まるこ
★★★★★

佐野さんには大変お世話になりました。かなり無理のあるスケジュールで問題が山積みでしたが、最後まできっちりサポートしていただきました。
親身になって相談に乗ってくださり、とてもありがたかったです。
これからも何か困った事があった時に頼りにさせていただきたいと思っています。

hi To
★★★★★

何度もお世話になり、本当にありがとうございます。
今回も、とても心あたたかく親身になって、非常に良い条件で売却を決めてくださいました。感謝です。
また、機会がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。

おくとぱすかいと
★★★★★

佐野雄司さんとのお付合いは2020年8月から始まります。明石の共同住宅に住んでいましたが、退職をきっかけに岡山県に農地付き農家住宅を購入して移り住むこととしました。
明石の共同住宅は、賃貸に出すこととし、DIYで対応できない「壁紙・カーペット」の見積りを佐野さんに依頼したのがきっかけです。
この時以来、全てのことが好循環して、現在に至っています。
これら情報に対して、一手に引き受けていただき、対応していただいています。佐野雄司様には、感謝、感謝。

医療法人思葉会MEIN HAUS
★★★★★

何度か仲介をお願いしましたが、毎回クライアントファーストで対応していただき、とても安心感があります。フットワークも軽く、こちらの希望に迅速に応えてくださる姿勢が素晴らしいです。また、とても気さくな方で話しやすく、不動産に関することは今後も佐野さんにお願いしようと思っています。信頼できる不動産のパートナーです!

ちい
★★★★★

佐野さんには一軒目のリフォームの時に初めてお会いし、築古過ぎてトラブルがあった物件を賃貸に貸せるまで親身になってお世話してくださいました。全くの素人大家だったので、本当に佐野さんに沢山救って頂いたと思います。感謝しかありません。

山口泰正
★★★★★

いつもお世話になりありがとうございます。不具合の修理や改装に適切に対処していただいて感謝しております。

mipo mipo
★★★★★

以前、自宅の売却、購入の際に相談に乗っていただき、親身になり色々とご提案くださいました。今回もお世話になりたくご相談したところ、変わりなく誠実にご対応いただき、こまめに連絡をくださるので安心してお任せできております。フットワークが軽く、何度も物件に足を運んで下さいますし、他の不動産屋さんにお願いした時よりもはるかにアクセスが多くて、熱心に関わってくださっているのが実感できます。
今後もお願いしたいです。


moepora
★★★★★

とても親切に色々と教えてくださり私達側の立場にたって考えていただきました。
わからない事も私達にわかるようにゆっくりと、きちんと説明してくださいます。
お家の事、皆さんも一度ご相談されるといいと思います。


Ohana i
★★★★★

佐野さんは、RESTAさんからお世話になっていますが、不動産の知識もリフォームの経験も豊富で、何より話を聞いて一緒に考えてくれます。一つ一つ順番を説明してくれて進めてくれるので、不安がありませんでした。
何度かお願いしていますが、誠実な人がらで優しい方ですので話しやすいのもいいです。頑張って下さい。


このご相談についてのよくある質問

不動産売却は、人生で1度あるかないかの大きな出来事です。
不安なことなどお気軽にご質問下さい。安心して決断できるように、私でお役に立てることがありましたらご協力します。

公証人・公証役場・公正証書は必要なのか?

結論から申し上げますと、法律上は自分たちで作った紙の契約書でも有効なのですが、実務上は「公証役場での公正証書の作成」がほぼ必須(強く推奨)となります。

その理由は以下の3点です。

① 銀行で「信託口座」を作るため 実家の修繕費などを管理する信託専用口座(信託口口座)を作る際、ほぼすべての銀行が「公証役場で作った公正証書」の提出を必須条件としています。これがないと口座を作らせてくれません。

② 将来、実家を売却する時の信用のため 将来、不動産会社を通じて実家を売る際、買主や不動産会社から「この契約書は本当に有効なものか?」と厳しくチェックされます。国の機関である公証人が作成した「公正証書」であれば、誰もが安心して取引してくれます。

③ 「意思能力」を公的に証明するため(トラブル防止) 公証役場では、元裁判官などの法律のプロである「公証人」が、お母様ご本人に「本当にこの内容で任せていいですね?」と意思確認をします。これにより、後になって他のご親族から「お母さんは認知症気味だったのに、無理やり契約させられたんじゃないか!」と疑われるのを防ぐ強力な証拠になります。

登記のタイミングで「贈与税」や「相続税」はかかりますか?

・贈与税:かかりません。
通常、売買や贈与で不動産を手に入れると都道府県から請求が来る税金ですが、家族信託(委託者=お母様、受託者=お子様の場合)では非課税です。

・相続税:かかりません。
(信託が終了して不動産が正式にお子様の所有物になった時点で、他の遺産と合算して相続税の対象となります。)

登録免許税について教えてください。

登録免許税は、法務局で名義変更(信託登記)をする際に納める税金です。

  • 土地:固定資産税評価額 × 0.3%(※2026年3月31日までの軽減税率)

  • 建物:固定資産税評価額 × 0.4%

となっています。

例)土地評価額 2,000万円×0.3%=6万円
  
  建物評価額 1,000万円×0.4%=4万円  合計10万円

受託者が先に亡くなった場合はどうなるのですか?_

家族信託において、財産を管理する「受託者(お子様など)」が、受益者(お母様)よりも先に亡くなってしまうリスクは、契約時に必ず想定しておくべき重要なポイントです。

結論から申し上げますと、受託者が死亡しても信託契約がすぐに終わるわけではなく、預かっていた財産(実家やお金)がお母様のものであることは守られます。

受託者が死亡すると、お母様の財産は「管理する人が一時的に不在」の状態になります。この事態への対応は、契約書の内容によって大きく2つに分かれます。

① 【基本の対策】あらかじめ「第二受託者」を決めておく

家族信託を設計する際、受託者に万が一のことがあった場合に備えて、「第二受託者(後継受託者)」をあらかじめ契約書で指定しておくのが最も安全で一般的な方法です。

例: 「長男が死亡した場合は、次男(または長女、信頼できる親族など)が後継の受託者となる」と定めておきます。

効果: 長男が亡くなった時点で、自動的に次男に管理権限が移ります。簡単な登記の変更と銀行手続きだけで、お母様のための財産管理や、実家の売却権限などをスムーズに引き継ぐことができます。

② もし「第二受託者」を決めていなかったら?
契約書に次の管理者の記載がない場合、お母様(受益者)やその他の親族が話し合いで新しい受託者を決めるか、家庭裁判所に申し立てて「新受託者」を選任してもらうことになります。 しかし、この手続きには時間と手間がかかり、その間は不動産の売却や信託口座からの引き出しができなくなってしまいます。

※【要注意】管理者が「1年間不在」だと信託は強制終了します
信託法という法律のルールで、「受託者がいない状態が1年間続くと、家族信託は強制的に終了する」と定められています。強制終了してしまうと、財産はお母様個人の名義に戻り、せっかく回避したはずの「お母様の認知症による資産凍結リスク」が復活してしまうことになります。そのため、やはり事前の対策(第二受託者の指定)が非常に重要です。