任意売却の事例:再起への道のり
相談者との出会いは「物件を売りたいから相談したい」の電話からでした。
1.初期状況と債務の確認
家の中は、物が散乱していて、何とも言えない臭いがしていました。その様子で、恐らく経済的に上手くいっていないことが分かりました。
以前は自営業で事業が上手く行かず、今は夫婦でアルバイトで生計を立てているが、生活することがやっとで、この先の住宅ローンの返済の見通しは立たないとのことでした。
2.物件の状態と売主との交流
物件はかなり傷んでいることに加えて犬の臭いが充満してかなり酷い状況です。普通に考えて一般仲介で売却できる状況ではありません。ここでも売主には荷物を少しずつでも処分をと一緒に掃除をしました。
ガスも止められている冬の生活は厳しい限りです。
この売主との思い出は、その後一緒に風呂屋に行き湯舟に漬かりながら、その人の人生を聞かせて頂きました。 当たり前の言葉になりますが「人生は山あり谷あり」です。自分の父程の年齢の人の涙に、自分は何とかこの人の再起の為に頑張らないとと思い直しました。
3.任意売却の実行と完了
抵当権者の住宅支援機構は、任意売却を行うことに承諾し営業活動を開始。
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当初の債権者から言われた販売価格から3度の価格変更後に購入申込が入りました。
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そこから、各々の債権者と話し合い、引越し費用、引越先の準備金なども含め数字をまとめて住宅支援機構に分配表を作成。
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普通の仲介よりも考えることも、登場人物が多いので話を取りまとめるのに時間がかかります。
時間がかかるし、面倒だし、債権者の同意が得られなけば仕事にならないので、大手不動産屋は嫌うのは分かります。
そんな事をしていると半年くらいの時間が経過し、競売開始決定の通知も送達された状況でしたが、不足分は買主に買い上がりをお願いして、全ての債権者の同意を得ることが出来て完了しました。
4.近年の任意売却の取引事例
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神戸市西区伊川谷町有瀬 戸建
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朝日プラザウエストヒル
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ライオンズマンション鈴蘭台
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明石市東二見 戸建
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神戸市灘区桜口町 戸建
5.任意売却の専門性と留意点
競売であっても任意売却であっても、売れた金額が残債以下なら破産をしない限り債務を返済する義務は消滅しません。この部分は抵当権者(金融機関)と債務者の話合いとなります。
不動産会社の中でも任意売却など普通の仲介に比べて登場人物も多いので(市税、金融機関などの債権者、その他の債権者、管理会社):
要は慣れていないと意外と難しい仕事なのです。